ロータス・ルノーGPが、重傷を負ったロバート・クビサの代役として、ニック・ハイドフェルドを起用することを間もなく発表するとみられている。
クビサは、6日(日)にラリーで大クラッシュに見舞われて重傷を負った。クビサ本人は今シーズン中のF1復帰に意欲を見せているものの、複数の複雑骨折などケガの程度は重いため、少なくとも数ヶ月はF1を欠場する見込みだ。
ロータス・ルノーGPは、ハイドフェルドが後任の最有力候補と認めながら、12日(土)のヘレステストにハイドフェルドを起用。ロータス・ルノーGPはここでハイドフェルドの評価を行うとしていたが、ハイドフェルドはこの日のトップタイムを記録した。
ペドロ・デ・ラ・ロサやビタントニオ・リウッツィも候補になっていると認めていたロータス・ルノーGPだが、チーム代表のエリック・ブーリエは代役をハイドフェルドに決めるか、ほかの候補者もテストするか14日(月)に決断すると『Auto Motor und Sport(アウト・モートア・ウント・シュポルト)』が報じた。
一方のハイドフェルドは、「テストには合格したと思っているよ。全力を尽くせた」と自信を見せる一方で、トップタイムを記録したことについては、次のようにコメントした。
「やろうと思えば、誰でもできることだよ。燃料を減らして、スーパーソフトタイヤを使えばいい」
2010年限りでザウバーのシートを失い、今年はF1でレースシートを獲得できないことが濃厚になっていたハイドフェルド。BMWザウバー在籍時代のチームメートであるクビサの負傷によってチャンスを得る形になったが、これについては「おかしな心境」だと認め、こう加えた。
「他人の不運が自分の幸運になり得ることはよく分かっている。それにもちろん、もっと違う形で戻ってきたかったよ」
「でも、僕にとってはチャンスだし、これを逃す手はない」
「ロバートにはメールを送ったし、病院の彼に会いに行くつもりだよ。でも、僕が聞く限りでは、彼は日に日に体調が良くなっているみたいだね」
「彼が人気者だってこと、そして、ナンバー1だってことが今回分かったでしょ。できるだけ早く彼が復帰することを願っているよ」
「ところで、ルノー(ロータス・ルノーGP)が僕に連絡を取ってきたんだ。僕から連絡したわけじゃない」