WRC(世界ラリー選手権)の開幕戦がスウェーデンで行われ、フォードのミッコ・ヒルボネンが優勝。今年からアイス1レーシングを立ち上げ、シトロエンDS3WRCで参戦するキミ・ライコネンは8位になった。以下、プジョー・シトロエン・ジャポンのプレスリリース。
2011年WRCの初戦となるスウェディシュ・ラリーで、シトロエンDS3WRCがデビューを飾り、セバスチャン・オジエ/ジュリアン・イングラシア組が4位、セバスチャン・ローブ/ダニエル・エレナ組が6位となりました。また、追加ポイントが与えられる最終ステージの「パワーステージ」ではシトロエン・トタル・ワールドラリーチームのDS3WRCがワン・ツーフィニッシュを飾っています。
今回のラリーでは、目まぐるしく変わるロードコンディションに苦しめられ、マシンのパフォーマンスにも大きな影響が出ました。金曜日には、スタート前に積もった新雪が出走順の早い選手にハンディとなり、最終日は風がなかったために雪が空中にとどまり、ドライバーの視界を遮りました。
オジエは、「とても難しかった」と振り返ります。「ボンネットの前に白いベールがかかった状態だった。風がないものだから、雪が空中にとどまって宙を浮いていた」 「高速セクションでは、視界を得るためだけに背伸びしなくちゃいけないところもあった」とコメント。
「できるだけ危険は冒したくなかったんだけど。路面が何層ものアイスバーンに覆われた状態だと、先頭を行くのがベストで、ミッコ・ヒルボネンはそのアドバンテージを利用できたと思う。後ろからだと目の前の雪が邪魔になって、取るべきルートを見つけるのが難しかったよ」と付け加えます。
トーント-プ2(SS20)を終えた段階で3位につけていたオジエでしたが、ラメン2(SS21)で後退します。「マシンのリアが滑ってしまい、雪の壁にぶつかって、エア・フィルターがふさがれてしまった。ステージの最後の頃は、エンジンパワーが落ちてきてしまった」
結局、オジエは4位でフィニッシュ、最終のパワーステージでの活躍で追加の3ポイントを得ました。「スウェディッシュラリー2回目でこの成績はとても満足しているよ。このラリーでは大きな手応えを得た。困難な状況でも、シトロエンDS3WRCが速いということを示すことができた。グラベルで走るのが待ち遠しい、きっと抜群の走りを見せるよ」
前後のタイム差が開いた6位となったセバスチャン・ローブは落ち着いた走りでラリーを終えました。「上位を狙うのは無理だったから、しっかりフィニッシュすることだけを考えた。たとえ上位じゃなくても、開幕戦でポイントをしっかり稼いでおかなくてはならなかったしね。パワーステージでは追加の2ポイントも手に出来た。今回6位だったから、ラリー・メキシコでは有利な出走順になりそうだね」
シトロエン・レーシング・テクノロジーズが用意したシトロエンDS3WRCで出場したペター・ソルベルグとキミ・ライコネンも、シーズン最初のラリーを無事完走しました。ソルベルグは5位、ライコネンは8位フィニッシュ。今後の活躍が期待できそうです。
「シトロエンDS3WRCは、デビュー戦で安定性と速さの両方を証明できました」とシトロエン・レーシングを率いるオリビエ・ケネルは振り返ります。
「スウェディシュ・ラリ-は特殊な路面。苦しい戦いになることは、スタート前からわかっていたことです。メンバーの真の実力は次のグラベルで見ていただきましょう」 シトロエンDS3WRCは、スパイク・タイヤを履き替え、メキシコへと向かいます。次戦ラリー・メキシコは高地でのグラベル、2011年3月3~6日の開催です。