2011年F1開幕戦オーストラリアGPで失格処分となり、2台そろっての入賞が幻となったザウバー。問題となったリアウイングは、技術規則に約3mm違反していたことが明らかになった。
2011年のF1では、リアウイングを構成する最上部パーツに「曲率半径100mm以下の凹(おう)面があってはならない」ことがルールで規定されている。しかし、ザウバーの2台はこのルールに違反していたことがレース後の検査で明らかになり、失格処分を受けた。
「残念だが、ルールは明確なものであり、彼らを失格にせざるを得なかった」元ドライバー代表として、オーストラリアGPで審判役のスチュワード団に加わっていたジョニー・ハーバートは、『The National(ザ・ナショナル)』のコラムでこう振り返った。なお、ハーバートは現役時代、ザウバーに所属していたこともある。
「まったくひどい話だ。半径は95mmか97mmだった。われわれは大きなショックを受けている」とザウバー代表は『Blick(ブリック)』へ語り、次のように続けた。
「われわれには2種類のウイングがあり、そのうちの1種類は、製造中に正確な管理がされていなかったようだ」
「だが、(性能面の)アドバンテージがないことは確実だ。さらに耐え難いことに、これでフォース・インディアが2台ともポイント圏内に入ってしまった」