フェラーリのフェリペ・マッサが、トルコGPに向けた意気込みを語った。
フェリペ・マッサ
「中国GP以来、僕の人生でとても大きな出来事があった。1週間前、30歳になったんだ! モナコで家族と一緒に祝ったんだけど、30歳という大台に乗って、大きな変化を感じたよ。何も変わらず、年を取ったって実感がない面もあるんだけど、自分がもう20代ではないと思うと、少し変な感じがするね」
「僕が初めてF1に来たとき、僕は20歳だった。10年も前のことだよ。あれ以来の自分のキャリアには文句なんて言えないね。常に、自分の予想を上回ってきたんだから。でも、レーシングドライバーとして、1人の競技者として、決して満足することなんてできないし、常に今以上のものを求めている。それが僕のモチベーションになっているんだ」
「今のF1ドライバーがどんなラインアップが見てみると、ほんとうに力がわいてくるよ。若いドライバーもたくさんいるけど、マイケル(ミハエル・シューマッハ/メルセデスGP)のようなドライバーもいて、とても長いキャリアを過ごせると証明している。彼がまだ走っているのを見ていると、自分のことがより若く感じられるよ!」
「長い間レースがなかったけど、トルコには木曜(5日)の早朝に行く。イスタンブール(トルコGP開催地)は僕にとってとても特別な場所だと認めざるを得ないね。2006年にここでF1初優勝を達成したんだ。初優勝は、ドライバーが決して忘れることのない思い出だよ」
「ポールポジションからの優勝だったんだけど、あの年のタイトルを争っていたマイケルやフェルナンド・アロンソ(現チームメート)を抑えて優勝したのを今でも覚えているよ。それだけに、うれしさも大きかった。そして、その後も2年続けて優勝し、トルコGP3連覇を達成した。このコースでは、僕が最速の男だったんだ」
「それに、ポールポジションからの3勝を除いても、僕はフェラーリに所属していたから常にイスタンブール・パーク(トルコGP開催サーキット)ではポイント圏内でレースを終えていた。トルコでの優勝記録をさらに塗りかえらえるよう願っているよ!」
「変に聞こえるかもしれないけど、トルコでの自分の成績と最近に誕生日を迎えたことで、今週末にいい成績を残すというモチベーションがさらに大きくなったかもしれない。でも、僕たちは現実的にならないといけないし、序盤の3戦での僕たちは想定していたほど強くなかったから、クルマを進化させないといけない」
「それでも、今回のレースに向けて空力を改良するため、マラネロ(チーム本拠地)にいるみんなが懸命に働いてくれたから、僕たちが少し強くなったことを願うよ。今回の改良は、あまり大きなものではないけどね。今週末に向けた改良はあまり大きくないけど、そのすぐ後のレースではさらなる改良を予定している」
「前戦の予選での僕たち予選順位を見てみると、表彰台を獲得できるようなパフォーマンスはなかった。でも、レース中のペースは、トップ3を争えるようなものだったんだ。僕たちが懸命に作業をしてきたとしても、ほかのチームも同じだから、トルコでもそうなるとは言い切れない。でも、僕たちが表彰台を争うことも不可能ではないよ」
「タイヤについて、みんな条件が同じなのは確かだけど、今回もタイヤがレースを決める要素になる可能性がある。あの有名なターン8はとても重要になるね。このコーナーでは、タイヤにとても大きな負荷がかかるから、それに対処し、タイヤの摩耗をうまくコントロールするため、クルマのセットアップは慎重に考えないといけない」
「今回、状況が大きく変わりそうなのは、現時点ではレース週末の間、毎日雨が降る予定になっていること。そのおかげで、僕たちの戦略担当は集中して、あらゆる可能性に備えないといけない。イスタンブールで雨が降った覚えはないけど、面白いことになるだろうね」
「中国GP以来、エンジニアからはどんな作業をしたのから常に連絡を受けていたし、ファクトリーで2日間過ごして、先週にはシミュレーターでも作業した。開発作業のためには、重要なものだったんだ」
「それに、この休みを楽しむことができたよ。フィオラノでは、1日に3台のフェラーリに乗るというめったにないチャンスも得ることができた。F1マシンに458の市販車、そして458チャレンジ(レース仕様)に乗ったんだ。とても楽しかったけど、F1マシンから市販車に乗り換えると、フェラーリですらコーナーではブレーキングポイントに気をつけないといけない。性能が段違いだからね。ただ、すべて安全に終わったよ!」