苦戦の続くミハエル・シューマッハ(メルセデスGP)の姿に、元F1チャンピオンのニキ・ラウダはかつての自身を重ねた。
1979年に2度のワールドチャンピオンとして引退したラウダ。3年後にマクラーレンで現役復帰すると、1984年にはアラン・プロストとのチーム内バトルを制して3度目のタイトルを獲得した。
7度のワールドチャンピオンとして輝かしい成績を残したシューマッハも、2006年に引退したのち3年後にメルセデスGPから復帰を果たし、現在は苦戦している。
「今はミハエルがニコ(ロズベルグ/メルセデスGP)と同じクルマで、同じだけの速さを見せつけないといけない時期だ。それは疑いようがない」
「それができなければ引退を考える必要がある。ちょうどアラン・プロストが入ってきたときに私が考えたようにね。経験の差でわずか0.5ポイントの差をつけてタイトルを獲得できたんだ」
「翌年、プロストは同じクルマで速さを見せつけたよ。そのとき私は疑問を感じたんだ。まだ私は以前と同じなのか、まともなパフォーマンスを発揮できているのか、とね」とラウダはドイツのテレビ局『RTL』に話している。
ラウダは「私はできないと悟ったんだ。ミハエルも同じことを悟らなければならないときが来るだろう」と加えている。