F1の統括団体FIA(国際自動車連盟)は、カナダGP以降、サーキットによっては決勝中にDRS(空気抵抗低減システム/可変リアウイング)を使用できる区間を2ヶ所設定すると発表した。
DRSは、追い抜き増加を目的に今季から導入されたシステム。走行中にリアウイングの角度を変更し、空気抵抗を減らして最高速を向上させるものだが、フリー走行と予選では自由に使用できる。しかし決勝では、追い抜きの補助のみに使用するため、指定された区間のみで、前走車の1秒以内に近づいた場合しか使用できない。
29日に決勝が行われるモナコGPまで、決勝でDRSを使用できる区間は1ヵ所のみだが、まずはカナダGP(6月12日決勝)とヨーロッパGP(6月26日決勝)で、決勝でも2ヶ所でDRSを使用できることになった。
『Autosport(オートスポーツ)』によると、カナダGPでは非常に長いバックストレート、そしてホームストレートでDRSを使用できることになる。ヨーロッパGPでは、ターン10からターン12にかけての事実上ストレートになっている区間、そして、ターン14からターン17にかけての区間でDRSを使用可能なようだ。
また、前走車の1秒以内に近づいているのか判定する地点は1ヵ所のままになることから、ストレートが2本続いているサーキットでないと、DRSの使用区間を2ヶ所設定することは難しいという。