フェラーリ会長のルカ・ディ・モンテゼモーロは、絶え間なく変わるF1のルールに対して非難を行った。
モンテゼモーロは今週、歯に衣(きぬ)着せぬ元F1チャンピオン、ニキ・ラウダによって”かつてない最大の茶番”であると非難されたブロウン・エキゾーストの規制を取り巻く騒動が話題になったイギリスGPについて、『Sky Italia(スカイ・イタリア)』へ次のように語っている。
「残念なことに、回転木馬のように変わってゆくルールに対応しなくてはならなかったが、これは全くわれわれのためにならなかった」
「以前は、ルールが変わるのは1年が終わってからだった。でもそれが6カ月ごとになり、今では週末までには変わってしまう」
イギリスGPからは、車体を地面に押し付けるダウンフォースを発生させるパーツ、ディフューザーへ排気ガスを吹き付けてディフューザーの効率を上げるシステムが規制される予定だった。しかし、一部のチームがエンジンの信頼性を理由に例外の適用を要求。F1の統括団体FIA(国際自動車連盟)がいったんはこれを認めたものの、他チームからの反発を受けて例外を撤回し、最終的に今週末のドイツGPからは規制を加えないという結果に落ち着く混乱ぶりだった。
フェラーリはそれが自分たちにとって不利益になるとしてもブロウン・エキゾースト騒動の解決に向けた貢献をしたとモンテゼモーロは、『La Stampa(ラ・スタンパ)』へ次のように述べた。
「状況は矛盾に満ちたものだったよ。しかし、時には自分たちの利益のことは脇に置いておかなければいけないときもある。われわれはF1のためになることを望んでいるんだ」
しかし、『Turun Sanomat(トゥルン・サノマット)』紙に対しては、「これではっきりと終わりにしなければならない。ルールは安定したものであるべきだ。フェラーリは当然ルール制定者たちとこの問題について話し合うことになる」とも語っている。
同時に、モンテゼモーロは、ドライバーであるフェリペ・マッサと2012年の契約が結ばれるであろうことをあらためて表明している。
「フェリペに関するうわさは間違いかって? その通りだよ。今はそういう話がされる時期だろうが、(フェラーリの)ドライバーは来年も同じだ」