開幕前の予想に反し、苦戦を強いられることとなったフェラーリのルカ・ディ・モンテゼモーロ会長は、フェラーリにとって2011年の選手権が厳しいスタートになったことを認め、今週末の中国GPで優勝することは非現実的であることも認めた。
「私は改善されると期待しているが、1週間で状況を変えることは難しいだろう」
そしてモンテゼモーロは、空力への依存度が高まっている点など、近代F1を非難した。
「われわれはクルマを作っているんだ。飛行機や人工衛星じゃない」
また、モンテゼモーロは「若手ドライバーを育成する手助けと安全のために」シーズン中の実走テスト復活を希望していると認め、マレーシアGPで接触により、フェルナンド・アロンソ(フェラーリ)とルイス・ハミルトン(マクラーレン)にペナルティーを下したF1統括団体FIA(国際自動車連盟)の決断を非難した。
マレーシアGPでは、アロンソとハミルトンが接戦のバトルを繰り広げていた。しかし、ハミルトンに並ぶため横に動こうとしたアロンソの動きが一瞬遅れしまい、アロンソのフロントウイングとハミルトンのリアタイヤが接触。この接触の原因を作ったとして、アロンソはペナルティーを科された。
また、ハミルトンは、バトルの最中に順位を守るため、ストレート上で複数回の進路変更を行ったとしてペナルティーを受けていた。F1では、順位を守るための進路変更は1回のみと規定されている。
「オーバーに反応したくないものだね。2人は素晴らしいバトルをしていたんだから」とモンテゼモーロは語った。