ロバート・クビサ(ロータス・ルノーGP)はF1復帰を目指して、ゆるやかながらも確実な復調をみせているようだ。
ドイツの『Die Welt(ディー・ヴェルト)』が伝えるところによると、2月に行われたラリーで大けがを負ったクビサだが、当初は右腕を切断する可能性もあると伝えられていたものの、現在は腕を動かしたり、手や指を動かしたりできるまでに回復しているという。
『Die Welt(ディー・ヴェルト)』は、「クビサの腕が完全に元通りになることは、おそらくないだろう」としながらも、「まだ中指に障害が残っているが、ほとんどの指は器用に動かせるようになっており、親指はほぼ完全に動かせるまでに回復している」と伝えた。
ロータス・ルノーGPのチームオーナーであるジェラルド・ロペスは最近になって、クビサをシーズン終盤戦の金曜フリー走行で走らせることも考えたが、クビサのマネジャーであるダニエーレ・モレッリに強く拒否されたことを明らかにしている。
「もしロバートが戻るとしても、ご褒美とか好意による申し出などは欲しがっていない」とロペスは語る。
クビサの友人であるフェラーリのフェルナンド・アロンソもこれについて理解を示している。
「もしロバートみたいな目にあったのに、いろんなつらいことを乗り越えてでも復帰したいと思うのであれば、その理由はひとつだけだよ。以前と同じ目標のためさ」
さらに、アロンソは精神的にもクビサは事故のことを過去のものとすることができると確信している。
「事故は運が悪かっただけで、彼ほどの力量のある人物ならすぐに立ち直れるよ。それに(その事故は)F1とは関係なかったしね」