F1キャンバー角問題に統括団体FIA介入

2011年09月11日(日)

前戦ベルギーGPから続くタイヤのキャンバー角度をめぐる問題に、統括団体FIA(国際自動車連盟)することが決まった。

F1マシンを正面から見た場合、フロントタイヤが「ハ」の字に内側へ傾いている。この角度がキャンバー角であり、クルマのパフォーマンスを決定する重要な要素だ。しかし、キャンバー角を大きくしすぎた場合、タイヤが異常に発熱し手しまうことから、タイヤサプライヤーのピレリは、推奨のキャンバー角を各チームへ伝えていた。

しかし、2週間前のベルギーGPで勝利を収めたセバスチャン・ベッテル(レッドブル)のクルマRB7のタイヤには、懸念を覚えるほどのブリスター(タイヤが発熱することによりできてしまう気泡)が見られていた。これは、レッドブルがピレリの推奨以上のキャンバー角をつけていたことが原因のため、ピレリはイタリアGPに向けて安全性を重視し、これまでの4度から3.25度に推奨角度を変更した。

なお、F1が夏休みに入る前の7月下旬に行われたハンガリーGPでの推奨キャンバー角は4.5度だった。

ピレリの責任者ポール・ヘンベリーは、イタリアGPの舞台モンツァについてタイヤにとって「とても厳しい」と話し、タイヤのキャンバー角を大きくすることで「特に、予報通りに気温が上がった場合」にタイヤの温度が上がりすぎる危険が増すと言う。

マクラーレンのジェンソン・バトンは、慎重ともとれるこの警戒により「人によっては難しい状況におちいる」との考えを明かしている。

また、イタリアGPに限り、FIAがこのキャンバー角を守るよう各チームに強制することになったとヘンブリーは明かした。FIAの介入は、ひとまずイタリアGPのみだが、今後のレースでもFIAが介入するのか明らかになっていない。

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