2011年F1第16戦韓国GP決勝が、10月16日(日)現地時間15時(時差なし)から韓国インターナショナル・サーキット(1周/5.615km)で行われ、セバスチャン・ベッテル(レッドブル)が今季10勝目を記録。レッドブルの2年連続チームランキング1位が確定した。小林可夢偉(ザウバー)は15位だった。
レース開始時の天候は曇り、気温21℃、路面温度は24℃。今にも雨が降りそうな状態でスタートすると、ポールポジションからスタートのルイス・ハミルトン(マクラーレン)が1コーナーでは首位の座を守ったものの、4コーナーで2番手スタートのセバスチャン・ベッテル(レッドブル)に抜かれてしまう。また、すでにコースの一部では小雨が降り始めている。
1周目が終わった時点で、トップはベッテル、2番手ルイス・ハミルトン(マクラーレン)、3番手マーク・ウェバー(レッドブル)となった。また、14番手スタートの小林可夢偉(ザウバー)は、1つ順位を上げて13番手になっている。その後、上位勢はこう着状態に。
10周目、早い段階でのピットストップが予想されていたが、路面状況が変わったことが影響したのか、上位勢ではまだ誰もピットストップを行っていない。そして、14番手に順位を落としていた可夢偉がこの周の終わりにピットストップ。可夢偉はハード側からソフト側のタイヤへ交換した。
13周目終了時、フェラーリ勢を抜けずにいたバトンがピットへ。14周目終了時には3番手ウェバーと4番手のフェリペ・マッサ(フェラーリ)がピットイン。バトンはピットアウト時、同時にピットインしたニコ・ロズベルグ(メルセデスGP)と交錯する形になったが、ロズベルグの前でピットアウトし、マッサを抜くことにも成功した。
15周目終了時には2番手ハミルトンと3番フェルナンド・アロンソ(フェラーリ)がピットへ。次の周にトップのベッテルがピットへ入った。ここでセーフティカー導入。3コーナーでビタリー・ペトロフ(ロータス・ルノーGP)がミハエル・シューマッハ(メルセデスGP)に乗り上げる形で追突し、パーツが散乱したためセーフティカーが出動した。
シューマッハは、リア部分の損傷が激しくピットへ戻ることができず、コース脇にクルマを止めてリタイア。一方のペトロフはピットへ戻ってクルマを降りた。この段階でトップはベッテル、2番手ハミルトン、3番手ウェバー。可夢偉は14番手。全員が1回目のピットストップを終えている。
21周目からレース再開、大きな混乱もなくレースは再開した。22周目には、3コーナーで可夢偉とブルーノ・セナ(ロータス・ルノーGP)、ルーベンス・バリチェロ(ウィリアムズ)が3台横並びの状態に。可夢偉が真ん中で挟まれる形になり、セナと接触し、フロントウイングの翼端版を壊してしまった。
24周目、可夢偉のフロントウイング翼端版が外れてしまい、抜きつ抜かれつのバトルの末、セナに抜かれてしまう。この周の終わりに可夢偉はピットへ戻り、フロントウイングを交換した。
トップでは、ベッテルから3番手ウェバーまでが約2秒のタイム差で接近戦のバトルを展開。ベッテルとハミルトンがソフト側のタイヤを装着している一方で、ウェバーはハード側を装着している。
33周目、ペースの落ちたハミルトンにウェバーが並びかけるものの、抜くことはできず、この周の終わりにハミルトンとウェバーが同時にピットイン。ハミルトンがウェバーの前でピットアウトしたものの、ウェバーがハミルトンの横に並びかける。ハミルトンとウェバーは、複数のコーナーで横並びの状態になりながらバトルを繰り広げたが、ハミルトンが2番手を守った。
34周目終了時にはトップのベッテルがピットへ。37周目終了時に2回目のピットストップを遅らせていたアロンソがピットインし、再びベッテルがトップになった。その後、4番手でコースへ復帰したアロンソがファステストラップを連発しながら4番手バトンを追い上げる。
49周目、ホームストレートでハミルトンが周回遅れを抜くと、1コーナーでウェバーがハミルトンに仕掛ける。いったんはウェバーがハミルトンを抜いたが、3コーナーに向けてハミルトンがDRS(空気抵抗低減システム/可変リアウイング)を使いながらウェバーを抜き返す。このすきに、バトンがウェバーの背後まで迫った。
残り数周になると、アロンソがバトンに追いつき、2番手争いは4台による争いに。54周目にはハミルトンがファステストラップを更新。ウェバーはハミルトンの背後にいるが、4番手のバトンはウェバーからやや離れてしまった。結局、ベッテルが最終周にファステストラップを更新してトップでゴール。今季10勝目を記録した。ハミルトンはウェバーの追撃を振り切って2位に。可夢偉は15位でレースを終えている。
・F1第16戦韓国GP終了後ランキング
・【結果】韓国GP決勝、各ドライバーのタイム、タイム差など