フェリペ・マッサ、F1インドGPのサーキットは「素晴らしい」

2011年10月28日(金)

フェラーリのフェリペ・マッサが、デリーのブッダ・インターナショナル・サーキットで行われるインドGPに向けた意気込みを語った。

フェリペ・マッサ
「ちょうとインドに到着したばかり。この国に来るのは今回が初めてなんだ。そして新しいレース会場へ行くことを心待ちにしているよ。レースをすることが僕の仕事だし、レースそのものを愛しているからね」

「でも、今僕の想いはマルコ・シモンチェリとダン・ウェルドンの家族や友人と共にある。悪いことが起こる時は、一度にすべてがやって来るようだ。マレーシアとブラジルの時差の関係で、僕があのMotoGPの事故を知ったのは、日曜(23日)の朝、サンパウロの自宅で目覚めてすぐだった。本当に信じられなかったし、その後はショック状態になってしまった」

「シモンチェリはとてもいいヤツだった。バイクレース界の中でも際立ったキャラクターだったし、すごい才能を持っていた。僕の友人だったダン・ウェルドンがこの世を去ってしまった直後だっただけに、本当につらいよ。そしてこのような悲しい出来事がたったの1週間の間に、立て続けに起こってしまうのはただただ信じられない」

「もちろん、僕たちレーサーはコース上でいつも危険と隣り合わせだってことを十分に承知しているけど、レースをしている最中はそんな危険のことをあまり考えたりしないし、いつも全力で攻める。時には攻め過ぎてしまうこともある。でも結局、あのようにひどい事故を目の当たりにするとショックを受けるし、危険はいつも潜んでいるってことを痛感させられる」

「僕はバイクレースの経験がないから、シモンチェリの事故については意見を言える立場ではない。でも、ダンの事故を通じてなら1つだけ救いになることがあるかもしれない。それは今回のケースがインディに安全性の向上を促すきっかけになってくれることだ。F1が1994年のサンマリノGPでアイルトン・セナとローランド・ラッツェンバーガーという2人の命を失ってしまったのを機に安全性を高めたようにね」

「僕の意見としては、インディは安全面をもっと強化する必要があると思う。色んな人が今回の事故について文句を言ったり、ののしり合ったりしてもまったく意味がない。なぜなら今必要とされているのは冷静な分析、そしてその後のインディ主催者の対応だからさ」

「現在レースが行われているサーキットの形状や出走しているクルマの数を考えると、ドライバーを守るためにコックピットが覆われたクルマを導入することからインディは取り組んでいった方がいいかもね。それでも、それはアイデアのひとつでしかない。安全面の徹底的な見直しが不可欠だ」

「(前戦の)韓国GPは僕にとって150戦目という節目のグランプリだった。キャリアのほとんどをフェラーリで過ごしている。母国ブラジルで開催される今年の最終戦は、僕がフェラーリで出場する100戦目のグランプリになるんだ」

「150戦とか、節目となる数字を達成するのはいつでもいい気分だね。そんなに年をとっている訳じゃないから、まだこの先数年、僕はF1で走っているだろう。そして韓国での結果は参戦150戦目を祝いたくなるようなものじゃなかったから、それよりも良い結果を手にするために攻め続けていくつもりだ」

「いずれにせよ、韓国のサーキットを運転するのは楽しめたよ。初開催だった2010年は大雨にたたられてまともに走れなかったから、今年初めて走るようなものだったね」

「次戦インドGPに向けての準備で、サーキットの全体的な印象をつかむために丸1日シミュレーターで費やしたよ。あと、このサーキットもプレイできる最新版のF1ゲームも手に入れた。だからどこにコーナーがあるとか、最低限の感触はつかめているよ」

「素晴らしいサーキットであるということと、韓国GPのサーキットと類似している点がいくつかあるということがこのサーキットの第一印象かな。長いストレートがあって、こう配変化に富んでいる。そしてとても高速なものから低速のヘアピンまで、たくさんの異なるタイプのコーナーがちりばめられているところが韓国と似ている」

「でも、韓国と比較できるのはここまでだ。今週末はもっと気温が高くなるだろうし、ピレリが今回用意するタイヤは今年のフェラーリのマシンとはあまり相性が良くないソフトとハードのタイヤだからね。そこの分野である程度の進歩ができることと、いい結果を手にできるよう望んでいるよ」

「さっきも言ったように、インドに来たのはこれが初めてなんだ。新しい場所へ行くのが大好きだから、今週末はとても興味深いだろうね。インドの人々はスポーツを愛しているし、F1やレース全般に興味を持っている地元の人たちもきっと大勢いると思う」

「くつろいだり、トレーニングをしたりしながらサンパウロの自宅で家族との時間を楽しめた。今は再びレースに戻ることと、新しいサーキットへ行くことの準備万端さ。そして今年も3戦を残すのみになったけど、それらのレースでいい結果を収められるか楽しみだね」

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