F1アブダビGP、2つのDRSゾーンで追い抜き増加に期待

2011年11月08日(火)

今週末に開催されるアブダビGPでは、決勝でDRS(空気抵抗低減システム/可変リアウイング)を使える区間が2ヵ所になることから、見ごたえのあるレースになることが期待されている。

DRSとは、追い抜き増加を目的に今季から導入されたシステム。リアウイングの角度を変えることで、追い抜きを増加させるものだが、フリー走行と予選では自由に使用できる。しかし、決勝では前を走るクルマの1秒以内に近づいた場合のみ、指定された区間でしか使用できない。

F1を統括するFIA(国際自動車連盟)はこれまで、DRSゾーンと呼ばれる決勝でDRSを使用できる区間は、ほとんどのレースで1ヵ所のみ指定してきた。しかしアブダビGPでは、イタリアGPやインドGP同様に、前車との間隔を計測する地点と、DRSゾーンが2ヵ所設定される。

アブダビGPの舞台となるヤス・マリーナ・サーキットは、これまで比較的追い抜きが少ないとされていたコース。それだけに、DRSゾーンを2ヵ所設定することが決まり、追い抜き増加が期待される。

昨年は、タイトル争いの本命と目されていたフェラーリのフェルナンド・アロンソが、1周のペースでは遅かったものの、Fダクトと呼ばれる最高速を伸ばすシステムによってストレートでのスピードが速かったビタリー・ペトロフ(ルノー/現ロータス・ルノーGP)を追い抜くことができなかったため、サーキットのレイアウトに対する非難の声が上がっていた。

マクラーレンのジェンソン・バトンも次のように語っている。

「アブダビでは毎年、追い抜きがとても難しいんだ。特に去年はそうだった。でもDRSがそれをすっかり変えてくれると思うよ」

「新しいルール(DRS)がこのサーキットを、もっと追い抜きが簡単にできて、さらにワクワクするサーキットに変えていたら素晴らしいだろうね」

アブダビGPのDRSゾーン1つ目は、7コーナーの手前で前車との間隔が計測され、7コーナーの先にあるストレート、ほぼ中間地点から始まる。

もう1つは、シケインになっている8、9コーナーの間で間隔が計測され、9コーナーの先にあるストレートのほぼ中間地点からとなる。

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