昨年のブラジルGP期間中、マシンガンで武装した強盗団に襲われていたジェンソン・バトン(マクラーレン)。今週末は警察による護衛があるとのことでホッと胸をなで下ろしているようだ。
バトンは2009年のブラジルGPで、自身初となるF1のタイトルを獲得。その世界王座を防衛すべく、マクラーレンに移籍して2010年シーズンに臨んでいた。そしてチャンピオン争いも大詰めを迎えたブラジルGPの開催期間中、バトンとバトンの関係者がサーキットからホテルに戻る道中で武装した強盗団に襲われ、命からがら難を逃れることができた。
しかし当のバトンは22日(火)、「ブラジルへまた行くことに恐怖は微塵(みじん)もないよ」とコメント。さらにこう続けた。
「あのような事件はエンジニアやメカニックには何度も起こっていた。そしてついにはドライバーまで巻き込まれてしまったって訳だ。今年はより厳重なセキュリティーがあるし、すべてのドライバーに警察の護衛がつくと思う。必要な措置だよ」
その昨年の事件が発端となり、ブラジルでのF1開催を危ぶむ声が上がった。これに関しバトンは、次のように話している。
「ほかに何か有効な手だてはあるのかな? 複雑な問題だよ」
「素晴らしいサーキットだし、F1のカレンダーに組み込まれているのはうれしいことだ。開催が継続されることを望んでいるよ」
『UK Express(UKエクスプレス)』紙によると、今年はサーキット近辺の道路をパトロールする警官の数が増員されるとのこと。F1最高権威者のバーニー・エクレストンも「問題を引き起こす人間はごく一部だ。彼らのせいでこの素晴らしいレースがキャンセルされるようなことはない」と語っている。