KERSを支持しないケーターハム代表

2011年12月03日(土)

2012年からチーム名がケーターハムに変更される現チーム・ロータス。代表を務めるトニー・フェルナンデスは、F1で使用されているKERS(運動エネルギー回生システム)を支持する気持ちがないと認めた。

KERSとは、ブレーキを踏んだ時に発生するエネルギーをクルマに搭載したモーターに蓄積させ、ドライバーがステアリングに設置されたボタンを操作することでそのエネルギーがエンジンに伝わり、エンジンパワーが一時的に増幅するシステムだ。

KERSは2009年から導入が開始されたが、搭載は義務ではなかった。その2009年のシーズンが開幕してみるとKERSを搭載しているチームは、搭載していないチームに対して劣勢を強いられるという事態となり、さらに、その開発の難しさとコスト面の負担が取りざたされた。そして翌年の2010年は、F1チームで組織されているFOTA(フォーミュラ1チームズ・アソシエーション)の紳士協定により全車がKERSを搭載しなかったが、2011年から復活した。

これまでチーム・ロータスはKERSを搭載することはなかったが、ケーターハムとして生まれ変わる2012年より、レッドブルからギアボックス、油圧システムなどと共にKERSの供給を受けることが決まっている。同チームのドライバーたちも初めて“ブースト・ボタン”を操作することになる予定だ。

しかし、チーム代表のフェルナンデスはKERSを支持するつもりはないようだ。

F1でチームを運営するのに必要な多額のコストを引合いに出し、「今でもとんでもないほどの出費がある。そして無駄な出費が多過ぎる」と指摘している。

「われわれはKERSのレンタル金額は100万ユーロ(約1億50万円)で話をしていたが、今となってはその金額は300から500万ユーロ(約3億1500万円から約5億2600万円)に跳ね上がっている。いったい何のためにそんなことをしなければならないのか? われわれ(F1)のKERSは環境面になんてこれっぽちも貢献していないじゃないか」とドイツの『Auto Motor und Sport(アウト・モートア・ウント・シュポルト)』に不満をぶちまけた。

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