チーム・ロータスの代表トニー・フェルナンデスが、F1チームの名称を争うグループ・ロータスから示談を持ちかけられたことを初めて明らかにした。
フェルナンデスがデビッド・ハント(1976年F1世界王者・故ジェームズ・ハントの弟)から買い取った“チーム・ロータス”の使用権。どちらが2011年にその名称を用いるか、それがチーム・ロータスとグループ・ロータスの争点だ。
グループ・ロータスは昨年、フェルナンデスのチームが“ロータス・レーシング”と名乗る権利を打ち切った。マレーシアの自動車メーカー『プロトン』所有のスポーツカーブランドであるロータスが、ルノーのメインスポンサーとしてF1に打って出ようとする以前の話だ。
フェルナンデスはイギリス『Norwich Advertiser(ノリッチ・アドバタイザー)』紙に、「示談も検討したが、彼らのあんな条件では、われわれが破産してしまうよ」と語った。
その他の報道によると、提示された和解金額は1,000万ドル(約8億2,200万円)以下だったという。
示談は立ち消え、残ったのは双方による醜い“言った言わない”の合戦のみ。おかげでファンは、高等法院の裁定が下るまでF1グリッドに同じ名前のチームをふたつも目にすることになりそうだ。
「ひどい話さ」と、フェルナンデスは語り、次のように続けた。
「いいかげん大人になって、おとなしく裁判所に決めてもらおうじゃないか。われわれは裁判所の判断を尊重する」
「私は以前に話してから何も言わないと誓ったが、彼らは一向に口を閉じる気配がない。だったら私も沈黙を守っていられないよ」