フェリペ・マッサ(フェラーリ)は、今年に以前のような速さを取り戻すことで、昨年大きな話題となった「チームオーダー」論争から抜け出せると考えている。
苦しいレースが続いた昨年、マッサはドイツGPでチームメートのフェルナンド・アロンソに優勝を譲るように指示された。この指示は、マッサの母国ブラジルの誇りを傷つけ、フェラーリのみならず、マッサ自身も激しく非難された。
マッサは『O Estado de S.Paulo(オ・ エスタード・ジ・サンパウロ)』とのインタビューで、「みんな、あれほど強烈なことは覚えているものだよ」と認め、次のように主張した。
「それに比べたら、優勝はすぐに忘れてしまう。でもそのことが頭に引っかかったり、できるだけ多く優勝するために戦うことや、選手権のために争うことを妨げたりしないよ」
しかし、2008年のタイトルをあと少しのところで逃してからわずか2年後、2009年ハンガリーGP予選での命を落としかねない事故から回復したマッサに起きたこの事件が、マッサの評判を傷つけたことは間違いない。
マッサも「間違いないね」と同調する。「でも、いい結果を残すと、応援する人と、反対に批判する人が出てくるものだよ」
「僕に起こったすべてのことを考えても、僕は特に母国ブラジルで支持を受けている」
「レストランに行ったり、ブラジルの通りを歩いていたりすると、もちろん僕にお祝いを言ったりはしないけど、“気持ちを強く持って、堂々としていて”っていうようなことを言ってくれる。これが僕の大きな力になっているんだ」