F1 可変リアウイング、作動中はテレビでも表示

2011年03月18日(金)

今年から導入される可変リアウイングが作動中は、テレビ中継でも画面上で確認できるようになることが明らかになった。

2011年から、F1での追い抜きを増加させるため、可変リアウイングが導入される。ストレートを走行中、前を走るクルマの1秒以内に近づいたとき、後ろを走るクルマのみがストレートの最後600メートルで使用できるシステムだ。

基本的には、最終コーナーで前走車とのタイム差が計測され、メインストレートで可変リアウイングを使用できるが、これはサーキットの形状によって異なってくる。

『Auto Motor und Sport(アウト・モートア・ウント・シュポルト)』によると、オーストラリアGPでは最後から3つ目のコーナーで前を走るクルマとの差が計測されるという。また、可変リアウイングを作動させられる区間も、当初の600メートルよりやや長くなるとのことだ。

そのため、オーストラリアでは最終コーナーで前走車に接近していても、計測されるコーナーで前のクルマから離れていた場合、可変リアウイングを使えない。その逆に、最終コーナーでは離されていても作動できる場面も想定されるため、セバスチャン・ベッテル(レッドブル)はファンにとって分かりにくいとコメントしていた。

これに対し、統括団体FIA(国際自動車連盟)でF1の技術面や安全面、レース運営などを担当しているチャーリー・ホワイティングは、次のように語ってファンにも分かりやすいシステムになっていると主張した。

「ウイングの使用はシンプルだ。前を走るクルマとの距離を計測する区間は、コース上で分かるように示す。また、ドライバーがシステムを利用できる区間の開始地点にも、コース上に線を引く」

「さらに、システムが利用可能になった場合にはテレビ局にも信号が送られ、テレビ観戦者にも表示される」

また、もし電気系統のトラブルなどシステムに問題が起きた場合、ドライバーが不当に可変リアウイングを使用できる可能性もあるとハウグは認めた。しかし、このような場合には「厳しいペナルティー」が科されるという。

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