ザウバーが、2011年F1開幕戦オーストラリアGPでの失格処分に対し、正式な控訴を行わないことに決めた。
オーストラリアGPでザウバーの小林可夢偉とセルジオ・ペレスは、それぞれ8位と7位でレースを終え、2台そろってのポイント獲得にチームも喜んでいた。しかしレース後、ザウバーのリアウイングに技術規則違反が発覚し、ザウバー勢は2台とも失格処分を受けた。
これに対しザウバー側は、この決定に控訴する意志を示す文書を提出していた。しかし、ザウバーは29日(火)に声明を発表。「あらゆる事実を精査した結果、控訴しないことを決めた」と明かしている。
ザウバーの技術責任者ジェームス・キーは、「これによる性能面のアドバンテージはなかった。しかし、われわれが規則から逸脱していたことは事実だ」と語った。
この発表の前には、問題となったリアウイングの違反が、数ミリメートルのものだったことをチーム代表ペーター・ザウバーが明かしていた。
今回の問題を受けてザウバーは、今後はパーツの製造中にも寸法を正確に計測できるよう、対策を行ったとキーは話している。
開幕戦では、ダブル入賞から一転して失格という絶望を味わったが、今後のレースには期待できるとザウバー代表は自信を見せた。
「失望してはいるものの、われわれのもとには、速いクルマと才能豊かな2人のドライバーがいると証明できた。このおかげで、私は今シーズンのことを楽観的に考えられているよ」