2008年のF1チャンピオンであるルイス・ハミルトンについて、レッドブルに加え、フェラーリへ移籍するのではないかとの見方も浮上してきたが、ハミルトン側はこれを否定した。
カナダGP後に広く報じられたことによれば、ハミルトンが予選終了後にレッドブルのチーム代表であるクリスチャン・ホーナーと面談していたという。
またイギリスの新聞『Mirror(ミラー)』には、「ハミルトンはフェラーリのチーム代表ステファノ・ドメニカリとも会っていた」と書かれている。
ハミルトンはサイモン・フラー率いる『XIX Entertainment(19 エンターテインメント)』にマネジメントを委託しているが、その広報担当者が14日(火)にそれらのうわさを否定している。
「レッドブルともフェラーリとも、実際ほかの誰との間にもそのような話はない、と断言できる」
「もしわれわれがそういう話をしようとするなら、まずマクラーレンのところに行くよ。ルイスはマクラーレンに満足しているし、マクラーレンからF1に参戦していることにとても前向きだからね」と広報はコメントした。
実際は、ハミルトンが個人的にレッドブルと話す機会を探していたとみられている。ハミルトンはカナダGPの際、レッドブルのオフィスに入り、ケータリングのスタッフにホーナーがどこにいるか知っているかと尋ねていたという。
カナダGPでレース中に他車との接触を繰り返したこともあり、見出しでハミルトンのことを「ランボー」と名づけた『Welt(ヴェルト)』紙は、ホーナーの次のようなコメントを掲載した。
「彼はちょっと難しい立場に置かれているように見えるよ。彼は少し頑張りすぎているんじゃないかと思う。多分彼には少し時間が必要かもしれないね」
しかし、10年近くをマクラーレンで過ごし、その後レッドブルに移籍したデビッド・クルサードは、マクラーレンを離れるという選択肢も、ハミルトンにとっては悪くない考えだという意見を持っているようだ。
「過去10年にわたってマクラーレンで明らかな成長をとげたハミルトンにとって、現在の関係において否応(いやおう)なく増え続ける感情的な重荷をいったんおろすことも必要かもしれない」とクルサードは『Telegraph(テレグラフ)』のコラムに書いた。