フェラーリはブロウン・エキゾースト規制を喜んでいるとルイス・ハミルトン

2011年07月05日(火)

ルイス・ハミルトン(マクラーレン)は、フェラーリがブロウン・エギゾースト規制に最も喜んでいるチームだとするレッドブルのモータースポーツアドバイザー、ヘルムート・マルコの意見に賛成のようだ。

このブロウン・エキゾーストとは、クルマを地面へ押し付けるダウンフォースを発生させるパーツ、ディフューザーへ排気ガスを流すことで、ディフューザーの効率を向上させるシステム。しかし、多くのチームがこのシステムを発展させ、コーナーなどでドライバーがアクセルを踏んでいないときにも、ディフューザーへ一定量の排気を強制的に当ててやることで、空力的な安定度を高める仕組みを開発した。

だが、F1を統括する団体FIA(国際自動車連盟)は、アクセルをオフにした際にディフューザーに送られる排気を、アクセル全開時の10%以下に抑えられなければならないという規制の実施を決定。7月10日(日)に決勝が開催されるイギリスGPからその規制が適用されることになる。

フェラーリのブロウンディフューザーは、レッドブルやマクラーレンのものほど効果的ではないため、今回の規制は「明らかにフェラーリに好都合」だとマルコが先月に語っていた。

今週末のイギリスGPを控え、ハミルトンは『Daily Star(デイリー・スター)』に「フェラーリの方向性はいいみたいだね。それに、ルール変更の際に各チームは不満を述べていたのに、フェラーリは一度も不満を口にしなかったと聞いている」とコメント。さらにこう続けた。

「彼ら(フェラーリ)はかなり快く思っているって感じだね」

しかし、今回の規制によって各チームの勢力図が大きく変化することはないとの意見が大勢を占めている。つまり、レッドブルが独走し、同チームに所属するセバスチャン・ベッテルが圧倒的な強さを見せる状況は変わらないというのだ。

ベッテルに77ポイント差をつけられ、選手権3位につけているチームメートのマーク・ウェバーは、「今の時点で彼(ベッテル)に勝てそうなのは僕くらいじゃないかな」と述べ、次のように加えた。

「彼よりも80ポイント多く獲得するのは、一苦労だろうけどね」

レッドブルが圧倒的な強さを見せる中、ハミルトンがレッドブルに移籍することを考えているといううわさが絶えない。ウェバーがまだ2012年の契約をチームと結んでいないこともその理由だ。

しかし、残留については自分次第だとウェバーは主張し、チームは自分との新しい契約を交わすことに「とても前向き」だと明かした。

ハミルトンがカナダGPの際、レッドブルのモーターホームを訪れたことも大きな話題になっていたが、『Guardian(ガーディアン)』は「その件について、すばらしく気の利いた冗談を言おうと思えば言えるけど、やめておくよ」という、ウェバーのひやかしの言葉を掲載している。

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