マクラーレンのルイス・ハミルトンは、現在居住しているスイスからモナコへ移住することを検討している。
『The Telegraph(テレグラフ)』によれば、2008年のF1チャンピオンであるハミルトンが、魅力的なモナコ公国のグレース妃通りにあるアパートに空室が出るのを待っているという。
この報道によれば、“より生き生きとしたライフスタイル”を求めてのことだというが、もうひとつの理由はスイスが導入する新しい所得税法だと思われている。
ハミルトンの母国イギリスの政府がスイス当局と情報を共有することになり、ハミルトンのような高額所得者は、多額の税金をさかのぼって納付しなければならなくなるからだ。
スイスは、高額所得者に有利な税制を採用し、世界各国から税金対策として高額所得者が集まっている。また、スイスではハミルトンのような有名人も比較的プライバシーを守りやすく、より静かな生活を送れるとの意見もあった。ハミルトンはスイス移住を決断した際、当初は静かな生活を求めていると説明したものの、後に税金対策も大きな理由であると認めていた。
しかし、スイスでも多額の税金を支払う見通しになったことを受け、ハミルトンは「スイスで暮らすことにはとても満足しているけど、モナコは明らかに選択肢のひとつだね」と語った。
ハミルトンは、チームメートのジェンソン・バトンもそうであるように、F1ドライバーにとってモナコは”精神的な”家だと認めている。
「そうだね。でも僕は精神的な理由で引っ越すわけじゃないよ。今住んでいるチューリッヒが大好きだし、生活するのにとても素晴らしいところだから、ここを離れるのはすごくつらいことだろうね」
ハミルトンはまた、9日(土)にイギリスの新聞で取り上げられた自身のドライビングスタイルや、サーキット外での人柄についての非難に対して話を向けている。
「僕は間違いなく、死ぬまで自分のドライビングスタイルを貫くよ」
「みんな、何につけても過剰反応し過ぎるんだ。(メディアが)キーキー騒いで、人々はそれに対して過剰反応しちゃうんだ。世の中ってそういうものなんだね」と語ったハミルトンだが、最後に「F1記者はしゃべりすぎなんだよ」と付け加えたという。