2012年からテキサス州オースティンで開かれる予定のF1アメリカGPに関して悲観的な報道が続くなか、会場となるサーキット・オブ・ジ・アメリカズの建設工事が中断している。
先週末のアブダビGPではF1の最高権威バーニー・エクレストン自らがアメリカGP計画の健全性に疑問を投げかけた。これを受けて資金援助を予定しているテキサス州の会計監査官は、税金による資金援助を再検討することを示唆した。
さらに、主催者側が作業員に向けて、サーキット建設工事の中断を指示。2012年のレース開催が確実になるまで、工事を再開しないよう通達したことが明らかになった。
「レース契約の不履行をひどく懸念している」そう話すのはアメリカGP計画のパートナーであるボビー・エプスタインだ。
また、テキサス州会計監査官のスーザン・コムズも、民間資本によるニュージャージーでのF1レースが2013年から始まることで、オースティンのレースに影響が出ることを懸念している。
「(アメリカ国内で)ほかのレースが開かれるとなれば、テキサスでのレースは観客数が減る可能性があり、経済的な影響が出てきます」
「この騒動を気がかりに思っており、今後の推移を見守るつもりです」とコムズはコメントした。
アメリカGP計画への懸念が大きくなったのは、フルスロットル・プロダクションに所属しアメリカGPのプロモーターを務めていたタボ・ヘルムンドがほかの計画に力を入れ始めてからだ。
先日、ヘルムンドはアメリカGPについて次のように述べていた。「アメリカGP計画はサーキット・オブ・ジ・アメリカズの責任で完遂されるべきだ」
「皆さんのためにも、彼らがF1と合意に達することを願っている」