2007年のF1王者キミ・ライコネンが2012年にウィリアムズからF1復帰を果たす可能性は、少なくなってきているかもしれない。
イタリアの『Autosprint(オートスプリント)』誌によると、ライコネンのスポンサー候補がこの件に関しての興味を無くしつつあり、ライコネンの代わりに現テストドライバーのバルテリ・ボッタスを来季ドライバー候補の筆頭にしているとのことだ。
元F1ドライバーで、現在は解説者のクリスチャン・ダナーは、もしライコネンのF1復帰がかなわなかったとしても気にすることはないとし、「理由は単純だ。彼は(2009年に)引退した時にドライバーとしてのピークを過ぎてしまっていたんだからね」とドイツのテレビ局『RTL』で語っている。
同じく元F1ドライバーで現在は解説を行っているマルク・スレールもダナーの意見に賛同し、次のようにドイツの『T-Online』へ語った。
「キミのことを考えると、いつも彼のモチベーションが心配になる。彼はラリーに参戦していたが、そこで思うような成績が収められなかったからF1に戻って来るのだろうか?」
「“ドライバーは運転に専念。チームは技術に専念”がモットーのウィリアムズで彼はうまくやっていけると思う。しかし、彼がレースするのはせいぜい中団グループだろう。私はライコネンよりもハングリー精神旺盛な若手ドライバーがウィリアムズで走っているところを見たい」
一方で、現在ライコネンのライバルとしてWRC(世界ラリー選手権)に出場しているミッコ・ヒルボネンは、ライコネンがラリーに残ることを望んでいる。
「2年という時間はWRCで必要とされる経験を積むには十分ではない。確かに今シーズン最後のラリーで彼はそれほどいい走りをしなかった。でも、もし2012年もライコネンがラリーに残ったら、それはラリー界にとってはいいことなんじゃないかな?」というヒルボネンのコメントを『World Rally Radio(ワールド・ラリー・ラジオ)』が報じた。
そしてライコネン本人はあらゆる可能性を否定していない。「これから何が起こるかは、まだ分からないよ」とライコネンは述べている。