来季ロータス・ルノーGPから3年ぶりにF1復帰を果たすキミ・ライコネンが、今年導入されたDRS(空気抵抗削減システム/可変リアウイング)については、それに適応することに問題はないだろうと語ったと『Turun Sanomat(トゥルン・サノマット)』が伝えている。
ライコネンのマネジャーであるスティーブ・ロバートソンも「(ピレリ)タイヤについてはちょっとわからない部分もあるが、キミの場合は何にでもとても素早く適応できるし、2、3周もすれば十分だろう」と述べ、ライコネンの2年間のブランクはそれほど問題にならないだろうとしている。
しかし、ライコネンがF1に戻ったとしても、その2年のブランクの後に再びF1に適応するのは困難だろうという見方をする者も少なくはない。しかし、ライコネンはこうした意見に対し、次のように述べている。
「多分そんなに難しいことじゃないよ。僕は長い間F1のクルマを運転してきたし、最後に走ったときもKERS(運動エネルギー回生システム)が導入されたときで、ステアリングにはたくさんのボタンが付けられていたからね」
「一番大きい違いはタイヤだと思うし、タイヤ性能を最大に発揮させるために、どのようにすればよいのかを学ぶのには少し時間がかかるだろう。でもかつてミシュランからブリヂストンに変わったときのほうがもっと難しかったよ。僕はこの2年間F1のタイヤで運転をしたことがないから、他のタイヤに慣れ親しんでいたということもないんだ。その意味では今度のほうが間違いなく簡単だと思うよ」
「友人のペドロ・デ・ラ・ロサ(今年マクラーレンのリザーブドライバーを務め、来季はHRTの正ドライバー)と話をしたんだけど、聞いたところによればピレリタイヤはとてもいい感じだと言っていたよ。始めからとてもグリップがいいらしい。これは僕にとっては大切なことなんだ」
そのライコネンだが、次のステップとして、今週イギリスのエンストンにあるロータス・ルノーGPのファクトリーを訪ね、いくつかのテストを行うことが予定されている。
「GP2(F1の下位カテゴリーレース)用のタイヤを装着している状態であれば今年のクルマをドライブすることができるんだ。とりあえず慣れるためにね。まだどのようなスケジュールになるのか知らないけど、新しいクルマが来たらテストするよ」と語るライコネン。いよいよ来季に向けた本格的な準備に入るようだ。