ロータス(現ロータス・ルノーGP)はキミ・ライコネン獲得に“大金”をはたいたようだが、チームCEO(最高経営責任者)ダニ・バハールは、最初は多少、ライコネンの能力が落ちていても、それは覚悟のうえだという。
F1復帰に苦労したミハエル・シューマッハ(メルセデスGP)と比較して、バハールは次のように語った。
「キミを復帰させるのが賭けであるのは、間違いない。シューマッハは2年を費やした。同じように、私たちもキミに時間を与えるよ」
フィンランドの『Turun Sanomat(トゥルン・サノマット)』紙に対してバハールは、次のように話した。「キミが3日で元に戻るのか、6戦かかるのか、はたまた20戦を費やすのか、それは分からない。重要なのは、常に前進することさ。その限りにおいて、われわれは彼に時間を与えるよ」
しかし、疑問とされるのはライコネンの基本的なモチベーションだ。F1解説者の中には、かつてライコネンは、マクラーレンでもフェラーリでも余り真剣に取り組んでいなかったと指摘する者もいる。
バハールの考えはこうだ。「彼は大人になったよ。もう若くはない。自分の行動を理解しているし、何を期待されているかも分かっている。今後はもっと真面目にやってくれると思う」
時間を与えられたのはライコネンばかりではない。チーム代表のエリック・ブーリエも同様。失脚は、必至と見られていたのだ。
「成績不振の年は、アレコレと言われるものさ。そこから何かを学ぶことが大切だ。ブーリエには、どの点を強化すべきか把握してほしい。そして彼は、それをやってのけたよ」とバハールは語った。