F1の統括団体FIA(国際自動車連盟)は、29日(日)に決勝が行われるF1モナコGPで、DRS(空気抵抗低減システム/可変リアウイング)を禁止しないことに決めたようだ。
DRSは、走行中にリアウイングの角度を変更し、空気抵抗を減らすことで最高速を上げ、追い抜きをしやすくするシステム。しかし、モナコGPのコースは曲がりくねった市街地であり、ガードレールに囲まれているため、モナコでのDRS使用は危険だとの意見が出ており、いくつかのチームやドライバーがモナコではDRSを禁止するよう求めていた。
また、モナコにはほとんどストレートがないことから、DRSを使用しても意味がないとの意見もあった。そして『L’Equipe(レキップ)』によると、モナコGP用に特製される高ダウンフォース仕様のリアウイングにDRSを搭載するには、システムの再設計が必要になり、これに難色を示したチームもいたようだ。
しかし『EFE通信』によると、FIAの技術委員であるチャーリー・ホワイティングは、先日に行われたトルコGPの際に各チームへ、モナコGPに向けてルールを変更する可能性はないと伝えたという。
フェラーリのチーム代表ステファノ・ドメニカリも、「徹底的な議論」が行われたと認めている。しかしドメニカリは、自身がDRS禁止の立場を取ったのか、容認の立場を取ったのかについては明かさなかった。