F1 モナコGPのトンネルとベルギーGPのオー・ルージュはDRS(可変リアウイング)禁止

2011年05月22日(日)

追い越しを目的としたDRS(空気抵抗低減システム/可変リアウイング)の使用が、モナコGPのトンネル区間とベルギーGPが行われるスパ・フランコルシャンのオー・ルージュで全面禁止される。

その一方でF1の統括団体FIA(国際自動車連盟)は、緩いカーブを描くモナコのメインストレートでは、DRSの使用を許可。これには、F1ドライバーによって組織され、安全問題などに取り組むGPDA(グランプリ・ドライバーズ・アソシエーション)会長のルーベンス・バリチェロ(ウィリアムズ)を筆頭に多数のドライバーが反対している。

モナコGPが行われるモンテカルロの市街地コースは、一般公道をガードレールで封鎖してF1コースにしている。そのため、ミスをした場合、ガードレールに接触する可能性が高く、DRSを使用するのは危険だとの意見がある。

『Auto Motor und Sport(アウト・モートア・ウント・シュポルト)』誌は、次のようなバリチェロのコメントを掲載している。「ミハエル・シューマッハ(メルセデスGP)を除く全ドライバーがモナコでのDRS使用を危険と考えている。マイケル(シューマッハ)は、自分に技術的なアドバンテージがあるとでも思っているのだろうか」

だが実は、ルイス・ハミルトン(マクラーレン)もガードレールに囲まれた市街地コースでDRSを使いたがっており、「もし使いたくなければ、使わなければいいじゃないか」と語った。

モナコでDRSの使用を許可したFIA技術責任者チャーリー・ホワイティングは、こう話す。

「追い抜きのお助けパーツを、その使用がもっとも効果的なサーキットで禁止するのは間違いじゃないかね」

しかし安全上の理由からトンネル内では一切、使えない。そしてベルギーGPの名物コーナー、オー・ルージュも同様だ。

決勝でDRSを使用できるのは指定された区間だけだが、モナコGP決勝でDRSが使えるのは、メインストレートになる。ところがセバスチャン・ベッテル(レッドブル)は、その地点の追い抜きは“スペースが不十分”との意見だ。

ハミルトンはこう話す。「モンテカルロでは多少の追い抜きが見られるだろう。あまり多くはないだろうけど」

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