F1最高権威のバーニー・エクレストンは、『Bloomberg(ブルームバーグ)』に対して、現在F1を所有しているCVCキャピタル・パートナーズが売却に興味を示していないのに、ニューズ・コーポレーションとフェラーリ関連企業のエクソールがF1買収に興味を持っていることを理解できないと語った。
エクレストンは「時には違うかたちで、F1に興味を示してきていた」と明かした。また、CVCが「ひどく非道な」オファーに心が揺れているだけかもしれないと加えている。
F1を統括する団体FIA(国際自動車連盟)のジャン・トッド会長は、FIAが売却を拒否する権利を持っていると認めた。
それに対し、エクレストンは「私には(拒否権は)ないが、ただ去ることはできる」とコメントしている。
おもしろいことに、ほかにも2社のF1買収を妨害しようとしている人物がいる。それはトッドの前任者、マックス・モズレーである。
ニューズ・コーポレーションに関して、モズレーは『Bloomberg(ブルームバーグ)』にF1を所有するには「ふさわしい適任者がいる。個人的な見解から言うと、私は(ニューズ・コーポレーションが)適切な人材だとは思わない」と語っている。
ニューズ・コーポレーションを所有し、メディア王と言われているルパート・マードックについて、モズレーは不満に思っている。
マードックが経営権を持っている『News of the World(ニュース・オブ・ザ・ワールド)』は以前、モズレーの不名誉な出来事を掲載し、FIA会長職を辞任する原因のひとつを作った。
「明らかに、(彼らの行動は)違法性がある」とモズレーは語った。
『News of the World(ニュース・オブ・ザ・ワールド)』は、取材の仕方や名誉毀損(めいよきそん)にあたる記事を掲載したり、著名人の電話などを盗聴していると報じられている。
ニューズ・コーポレーションの広報は、エクレストンやモズレーのコメントに対し、コメントすることを避けている。