権威あるイタリアの雑誌『Autosprint(オートスプリント)』によれば、2013年に予定されていた新エンジン規則の導入は、延期されることが“ほぼ確定”のようだ。
現在F1にエンジンを提供しているメーカーのうち、フェラーリ、メルセデス、そしてコスワースの3社はもはや2013年から導入が予定されていた4気筒ターボエンジンを支持しておらず、F1の統括団体であるFIA(国際自動車連盟)の会長職にあるジャン・トッドが導入時期の遅延を検討することに同意したという。
トッドは、今後もしこの新ルールが予定どおり2013年に導入されなければF1から撤退するとしているルノーを含めた各エンジンメーカーとの協議を行ったうえで、今月末までに決断を下すことになる模様だ。
マクラーレンのチーム代表であり、同時にF1チームによる組合組織であるFOTA(フォーミュラ1チームズ・アソシエーション)の代表でもあるマーティン・ウィットマーシュは雑誌『Motorsport(モータースポーツ)』にこう語っている。
「個人的には、妥協点を探さなくてはならないと思っている。もし私に決定権があるなら、多分V6ターボにするだろうね」
マクラーレン、メルセデスGP、フォース・インディアにエンジンを提供しているメルセデス・ベンツ・モータースポーツ副社長のノルベルト・ハウグも、次のように述べている。
「2、3のメーカーが賛同しただけで新たなルールを制定するのはちょっと厄介な状況だ。これはみんなが一緒に解決してゆくことが必要だと思うね」
一方、『Autosprint(オートスプリント)』は2012年に施行されるブロウン・ディフューザーの全面規制は、エンジンカバー後部の一番高い位置に排気口を設けることを義務化することによって実施されるだろうと報じるとともに、次のように付け加えている。
「これは、(FOTAの)テクニカル・ワーキング・グループの会合が初めて開催された際に、フェラーリのアシスタント・テクニカル・ディレクターであるパット・フライから提案された案のようだ」