2011年F1第8戦ヨーロッパGPフリー走行3回目が、6月25日(土)の現地時間11時(日本時間18時)から60分間、バレンシア市街地サーキット(1周/5.419km)で行われ、セバスチャン・ベッテル(レッドブル)がトップになった。小林可夢偉(ザウバー)は、14番手になっている。
セッション開始時の天候は晴れ、気温26℃、路面温度は34℃。セッションが始まると、5分ほどで全車がシステムチェックなどを行うインストレーションチェックを終えた。その後しばらくは各車ともガレージにとどまっていた。
開始約15分から各車が走行を開始。開始約20分の時点でトップはニック・ハイドフェルド(ロータス・ルノーGP)。しかし、多くのクルマが周回を重ねるごとにタイムを更新しており、目まぐるしく順位が変わっている状態だ。
開始25分、フェルナンド・アロンソ(フェラーリ)がそれまでのトップタイムを約1秒上回る1分39秒743を記録してトップに。この時点では、レッドブルの2台とジェンソン・バトン(マクラーレン)を除いた全車が、すでにタイムを出している。アロンソはトップタイムを記録後も走行を続け、数周後に再び自身のタイムを更新。1分39秒506までタイムを縮めた。
開始約30分、アロンソが自身のトップタイムを更新した直後にバトンも自身のタイムを更新。バトンはセクター1とセクター2で全体のベストタイムを更新したものの、アロンソのタイムには届かず、2番手となった。だが、その直後にセバスチャン・ベッテル(レッドブル)が1分38秒台に突入。1分38秒999を記録してトップに浮上した。
残り約25分、ベッテルが自身のトップタイムをさらに更新し、1分38秒694を記録した。チームメートのマーク・ウェバーが2番手につけているが、ベッテルとの間には約コンマ5秒の差がある。ベッテルはその後もセクター1で全体のベストタイムを記録したが、セクター2でほかのクルマに前をふさがれたこともあり、ラップタイムは更新できなかった。
残り約20分、ソフト側タイヤを装着したニコ・ロズベルグが1分38秒580を記録。ベッテルがハード側タイヤで記録したトップタイムを上回り、首位に浮上した。
残り約15分で、同じくソフト側タイヤを装着したフェリペ・マッサ(フェラーリ)がトップタイムを更新。マッサのタイムは1分38秒277だった。しかし、その後ろからソフト側タイヤを装着したアロンソがセクター1とセクター2で全体のベストタイムを更新しながらセクター3に突入。アロンソのタイムは1分37秒678。マッサのタイムを約コンマ6秒更新してトップに立った。その後、マッサはタイムをさらに更新したものの、記録したのは1分37秒840。アロンソのタイムには約1.5秒届かなかった。
残り数分になると、ほぼ全車がソフト側のタイヤを装着してコースイン。そんな中、ベッテルが1分37秒258を記録。あっさりとアロンソのトップタイムを更新してしまった。ベッテルはその後もセクター1で全体のベストタイムを記録したが、可夢偉が最終コーナーでバランスを崩し、コースオフしたために黄旗が出されており、ベッテルはラップタイムを更新できなかった。
そのままセッションは終了。ベッテルがトップになった。なお、可夢偉は左フロントタイヤに大きな損傷があったほか、ノーズなども壊れているが、それ以外、クルマに大きな損傷はない模様だ。可夢偉は1分39秒848を記録して14番手でこのセッションを終えている。
・【結果】ヨーロッパGPフリー走行3回目、各ドライバーのタイム、タイム差など