レッドブルのマーク・ウェバーが、イギリスGPの決勝終盤にチームから受けたチームオーダーを無視したと明かした。
イギリスGPのレース終盤、2番手につけていたセバスチャン・ベッテル(レッドブル)のペースが落ち、3番手ウェバーとの差が一気に縮まった。このため、ウェバーがベッテルを抜くかに思われたが、レッドブルからウェバーに対して「順位を維持しろ」との指示がチーム無線で伝えられた。
このように順位を左右するような指示はチームオーダーと呼ばれ、昨年までのF1では禁止されていた。しかし、今年からチームオーダーを禁止するルールは廃止されており、ルール上、今回レッドブルがウェバーに出したチームオーダーは違反ではない。
だが、選手権首位のベッテルに続き、ランキング2位につけているウェバーにもまだタイトル獲得の可能性は残されている。それもあってウェバーは、このチームオーダーに従うことを拒否したとレース後に明かした。
「僕は納得していない。僕はもう1つ順位を上げることに挑みたかったから、チームを無視した」とウェバーは語っている。結局、ウェバーはベッテルを抜くことができず、3位でレースを終えた。
ウェバーは、来季もレッドブルに残留することが濃厚になったと報じられていたが、今回の一件で契約交渉に影響が出るとの意見もある。これについてレッドブルのチーム代表クリスチャン・ホーナーは、次のようにコメントした。
「そうならないことを心から願う。個人的に彼と私が話をするよ」