ロメ・グロジャン(ロータス・ルノーGP/サードドライバー)が9月、F1復帰への大きな一歩を踏み出す予定だ。
『Autosprint(オートスプリント)』によると、グロジャンがニック・ハイドフェルド(ロータス・ルノーGP/レースドライバー)に替わってシンガポールGP(9月25日決勝)の金曜日フリー走行を担当するという。
負傷ため欠場中であるロバート・クビサの代役としてドライバーを務めているハイドフェルドは、先月末のハンガリーGPにおいても、もう一人のサードドライバーであるブルーノ・セナに金曜日のフリー走行を譲った。
現在グロジャンはF1直下のカテゴリー、GP2シリーズに参戦しており、GP2はF1シンガポールGPの2週間前にイタリアのモンツァ・サーキットで最終戦を迎える。グロジャンはそのGP2でチャンピオン候補にもなっている。
さらに『Autosprint(オートスプリント)』は、セナもベルギーGP(28日決勝)およびイタリアGP(9月11日決勝)でフリー走行を担当するとしている。
また、『Le Journal du Dimanche(ジュルナル・ドゥ・ディマンシュ)』など複数のフランスメディアは、ロータス・ルノーGPのチーム代表であるエリック・ブーリエがマネジメントを担当しているグロジャンが、2011年の残りのレースにおいて、ハイドフェルドのマシンを引き継ぐのではないかとも伝えた。
グロジャンの2012年に関しては、チーム会長のジェラルド・ロペスが、シートを与えられるにふさわしいと主張している。グロジャンは2009年、シーズン途中に解雇されたネルソン・ピケJr.の後任としてF1デビュー。シーズン終了まで当時ルノーに在籍していたフェルナンド・アロンソ(現フェラーリ)のチームメートを務めたが、この年限りでシートを失った。
「2009年にさまざまな問題を抱えたチームで、フェルナンド・アロンソのチームメートとして初参戦させた事に関しては、フラビオ・ブリアトーレ(当時のチーム代表)が間違っていたのは明白だ」
「今やGP2で素晴らしい成績を収め、ロメ(グロジャン)はF1に参戦する準備ができている。来年に2度目のチャンスを与えられるだけの力を証明した」
「ぜひ彼にシートを見つけてあげたいと思っている。いくつかのチームとも話しているが、まだドライバーが確定していないシートもあるようなんだ」
このように語るブーリエは、来季のドライバー選択について次のように話した。
「われわれのチームも可能性としてはあるのだが、クビサが来年は戻ってくると信じているよ」
「しかし万が一戻ってこられないのだとしたら、われわれには2つの選択肢がある。1つは経験豊富なドライバーをビタリー・ペトロフ(現ドライバー)のチームメートとして起用する。だが、いま契約を結んでいない経験豊富なドライバーというのはあまりいない」
「2つ目の選択肢は、若手ドライバーに焦点をしぼることだ。その場合ロメは理想的なんだ。しかも彼は、グラビティ(ブーリエが率いるドライバー・マネジメント会社)に所属しているドライバーだからね」
最後にロペスは次のように付け加えた。
「もしロメが来年F1に復帰できるのならば、ロータス・ルノーGPと似たタイプのチームがいいと思う」