ジェンソン・バトン「ルイス・ハミルトンに勝ててうれしい」

2011年11月16日(水)

ジェンソン・バトン(マクラーレン)が、チームメートのルイス・ハミルトンを年間ポイントランキングで上回った事について胸の内を語った。 

バトンは2010年から現在のチーム、マクラーレンに所属しているが、同チームには「秘蔵っ子」として幼いころから育成してきたハミルトンがいる。そのため、移籍時にはハミルトンの庭とも言えるマクラーレンでバトンが苦戦するとの意見が多かった。

しかし今シーズン、ハミルトンは成績の浮き沈みが激しかったのに対し、バトンは安定した走りでポイントを重ね、最終戦ブラジルGP(27日決勝)を残すのみとなった現段階で、ハミルトンとのポイント差を28に広げた。レース優勝で獲得できるポイント数は25であるため、バトンがハミルトンよりも上位でシーズンを終えることが確定した。

「競争力の高いチームメートに勝てたというのは、すごくうれしいよ。とにかく勝って、チームメートよりもポイントを稼いで、グランプリの週末は終始良い状態を保たなければいけない」とバトンは語っている。

獲得ポイントではバトンが勝っているものの、今シーズンの優勝回数は現時点で共に3回。ハミルトンが先日のアブダビGPを制し、復調の兆しを見せているだけに最終戦ブラジルGPの結果に注目が集まる。

チームメート同士でしのぎを削るドライバー2人に対し、チーム代表のマーティン・ウィットマーシュも次のようにコメントした。

「2人とも優勝回数をさらに1つ増やしてシーズンを終えたいと考えているくらいお見通しさ」

しかしハミルトンはチームボスのコメントに対し、「それは違う」と否定している。

「もちろん勝ちたいとは思っているけど、彼だろうが僕だろうが、どちらでもいいんだ。優勝しなくても好成績でシーズンを締めくくれるさ。僕はそう考えているよ」

「ポイントランキングでバトンに負けたというのも気にしていない。本当に欲しいのは年間チャンピオンのタイトルなんだから」

さっぱりと割り切っている印象のハミルトンだが、2012年は公私共に不調だった今シーズンからの完全復活を目指し、自身の母親と弟をグランプリに招いてサポートを得たいようだ。

「アブダビGPでは母が来てくれてとてもうれしかったよ。(レーシングドライバーでもある)弟は多忙だから難しいけれど、もっと来てくれるといいんだけどね」

現在『BBC』でF1解説者を務める元F1ドライバーのマーティン・ブランドルは、ハミルトンが家族の存在を重要視することに疑問を投げかけている。

「率直に言うと、家族や友人がレース中の走りに影響を及ぼすという考えが理解出来ないよ。でも僕は世代も異なるし、ハミルトンのように常にスポットライトを浴びるといった重圧も経験していないから一概には言えないかもね」

この記事をシェアする

【関連記事】

2011年 F1ニュース一覧 rss

2011年F1ドライバー

2011年F1チーム

世界選手権

フォーミュラカー

市販車ベース