F1の統治団体FIA(国際自動車連盟)で会長を務めるジャン・トッドは、F1を担当するコミッショナーの創設を諦めたようだ。
フェラーリのチーム代表を経てFIA会長に就任したトッドは、公約通りに世界ラリー選手権(WRC)、世界ツーリングカー選手権(WTCC)、FIA GT選手権などのFIAが統括する選手権を担当するコミッショナーを指名してきた。
フランスの『autohebdo.fr』に掲載されたトッドの発言は次のようなものだった。「まず、私は今も自分自身が掲げた公約の理念を今も尊重している」
「私にとって(FIA会長選の)選挙は新たな経験だった。FIAが統括するすべての事柄にコミッショナーを置くべきだとの助言をアドバイザーから受けた」
「F1では、権威団体のトップ、つまりバーニー・エクレストンが商業権も持っているし、統制をはかる委員会(FOA/フォーミュラワン・アドミニストレーション)もある。F1の場合は結局ふたつの委員会に分けられるはずだ。だからコミッショナー設置案は捨てることにした」と、トッドはそう主張する。
65歳になるトッドは、現職として次のFIA会長選挙に出るかを決めるには早過ぎるとも話している。
「就任して18カ月だ。あっという間の1年半だったし、任期はまだ30カ月も残っている。次期選挙のことを決める前にできることがまだあるはずだ」