フェラーリが登場させた新型リアウイングは、予選や決勝で一度も使われることなく、ルール違反との判断が下されたようだ。
20日(金)に行われたスペインGPのフリー走行で、フェラーリのリアウイングが注目を集めた。これは、複数の翼で構成されるリアウイングで、翼同士のすき間を一定に保つため装着される「スロットギャップ・セパレーター」のルールに関する抜け穴を利用し、事実上ウイングを約3cm高くさせたものだった。
このウイングについて、F1の統括団体FIA(国際自動車連盟)の技術部門を率いるチャーリー・ホワイティングは、「非常に賢くルールを解釈している。これがルールに合致した解釈の仕方なのか、判断する必要がある」と20日に語っていた。
しかし、各方面での報道によると、このウイングは来週に開催される次戦モナコGP以降は禁止になるようだ。ホワイティングはフェラーリに対し、即座に問題の部分を修正するよう伝えたとのこと。
実際に、21日(土)の予選前に行われたフリー走行でフェラーリは、問題となったウイングを使用しておらず、次のようなコメントを残した。
「昨日テストした処理がルール違反と判断されたとの連絡を受け、チームは通常のリアウイングを装着した」