F1のボス、バーレーンへの配慮を認める

2011年08月06日(土)

バーレーン国内の政情不安が解消されないために来季のバーレーンGP開催時期を遅くするようにとの依頼があったと言われているが、バーレーン王国側はそれを否定している。

2011年のバーレーンGPは政府への反対勢力と鎮圧側の争いが激化したために中止となったが、F1最高権威のバーニー・エクレストンは来季の開幕戦をバーレーンに設定した。

しかし、先日行われたハンガリーGPのパドックを駆け巡った最新の開催予定カレンダーでは、バーレーンGPの開催が11月に変更されていた。

『Financial Times(フィナンシャル・タイム)』紙は4日(木)に、バーレーン政府が「国内の政治的混乱を収めるための時間が欲しい」と要望したと報じた。

「バーレーン側がシーズン序盤の開催を望まなかったため、カレンダー全体を見直さなければならなかった」F1の最高責任者であるエクレストンはそう明かした。

その一方でバーレーン・インターナショナル・サーキットの広報担当者はレース開催時期が遅くなったことと、国内の政情不安に関連性はないと話している。

「11月のグランプリ開催を任されてとてもうれしく思う。バーレーンの夏は温度がとても高くなるため、シーズン序盤か終盤の開催が望ましい。11月の開催はわれわれ双方にとって最良の選択だと考える」

しかし、見直し後のカレンダーにチーム側は懸念をあらわにした。シーズン終盤のわずか10週間で4つの大陸を移動しながら7つのレースをこなさなければならないためだ。

エクレストンはレース開催順の変更を迫られたとの報道を否定しながらも、アメリカとブラジルを行き来するのは「オースティン(アメリカ合衆国テキサス州)とサン・パウロ(ブラジル)には直行便がないから移動は少し大変なものになる」ことは認めている。

アメリカとブラジル間の移動については、移動そのものがなくなる可能性も含んでいる。テキサスで行われるアメリカGPに対する政府の資金は1年前にのみ援助されるためで、オースティンのサーキット建設は延期を余儀なくされている。

テキサスの監査官の広報担当者はこの件に関して地元紙『Austin American Statesman(オースティン・アメリカ・ステーツマン)』に次のように語った。

「日程変更のうわさを聞いたとき、この先に起こりえるいくつかの状況に対する対応をあれこれ考えるようなことはしていない」

この記事をシェアする

【関連記事】

2011年 F1ニュース一覧 rss

2011年F1ドライバー

2011年F1チーム

世界選手権

フォーミュラカー

市販車ベース