ロータス・ルノーGPのオーナーであるジェラルド・ロペスが、同チームのドライバーを務めるニック・ハイドフェルドのパフォーマンスに落胆していると認めた。
ブラジルの『Globo Esporte(グローボ・エスポルチ)』によると、ロータス・ルノーGPのオーナー企業ジェニイ・キャピタルの代表であるロペスが、「彼(ハイドフェルド)には、もっと多くのものを期待していた」と述べたようだ。
本来エースドライバーとしてシートに収まる予定だったロバート・クビサは、今年の2月にラリーでのクラッシュで瀕死(ひんし)の重傷を負い、命こそ取り留めたものの長期的な治療が必要となり現在も病院で復帰に向けてリハビリ中である。その状況を受け、ロータス・ルノーGPは急きょ34歳のベテランドライバー、ハイドフェルドと契約を結んだ。
ところが、第2戦のマレーシアGPでは3位表彰台を獲得したものの、それ以降のハイドフェルドのパフォーマンスは低調気味。今ではロータス・ルノーGPがハイドフェルドに代えて、現在テストドライバーを務めているブルーノ・セナかロメ・グロジャンを起用するのではないかという憶測まで流れて始めた。
そのハイドフェルドに関してロペスは次のように語っている。
「ニックに対しての心境は複雑だよ。彼がシーズン序盤にチームへもたらした貢献は素晴らしいものだった。彼は理解するのが容易ではない、新しい排気系システムを搭載した今季マシン開発の助けになった」
「そのおかげでマシン開発の明確な方向性を打ち出すことができたんだ。しかし、レースでの結果となると話は別だ。落胆している。ニックにもっと上位の成績を期待していたからね」
また『Globo Esporte(グローボ・エスポルチ)』は、ジェニイ・キャピタルがブラジルの企業WWIと100億ドル(約76億円)規模の投資を伴う提携を結んでいることから、ロータス・ルノーGPは11月27日に決勝が行われる最終戦ブラジルGPで、ブラジル出身のセナが起用されるのではないかとも報じている。
なお、エースドライバーとしての活躍を期待されていたハイドフェルドだが、現在は獲得ポイント数が34ポイント。昨年にF1デビューを果たしたばかりのチームメート、ビタリー・ペトロフも32ポイント獲得しており、その差はわずか2ポイントになっている。