フェラーリとジェンソン・バトン(マクラーレン)が、2013年の契約を結ぼうとしているという情報が出てきた。
マクラーレンとジェンソン・バトンとの間の現在契約は今年2011年までとされているが、その契約を延長するかどうかの選択権はチーム側にあるということが明らかとなっている。しかし、現時点でまだその契約の延長に関する公式な声明は出されていない。
イタリアGPが行われたモンツァ・サーキットのパドックでも、もう10月になろうというのにマクラーレンがなぜ評価の高いドライバーであるバトンとの契約延長権を行使したとの声明がだされないのだろうかという疑問が大きな話題になっていた。
この遅れについて、原因はバトンがスポンサー活動等で拘束される日数を少なくするよう求めているからではないか、と『BBC』に問われたマクラーレン代表のマーティン・ウィットマーシュは「そんな理由ではない」と答えていた。
しかし、ベテラン特派員の意見によれば、この理由を説明するのは「簡単だ」という。
ブラジル人ジャーナリストのリビオ・オリッキオは19日(月)、バトンはマクラーレンに対して2012年のみの契約を望んでいると日刊紙『Jornal da Tarde(ジョルナル・ダ・タルデ)』で書いた。そうすれば2013年以降についてはどのチームとも契約を行うことができるからだとし、オリッキオは次のように加えている。
「答えは簡単だ。バトンはフェラーリに興味を持っているし、フェラーリも彼に興味を示しているからだ」
フェラーリは明確なナンバー1ドライバーであるフェルナンド・アロンソのチームメートとしてフェリペ・マッサとの契約を延長するか、あるいは新しいチームメートをさがすべきかの検討を2012年中に行うことになる。オリッキオはこれについて次のように説明した。
「バトンはフェラーリドライバーとしてうってつけだ。速いし、フェルナンド・アロンソともうまくやっていける。そして常に上位を狙うことができる。そしてバトンにはアロンソの支援もある」
マクラーレンは、フェラーリにバトンを渡したくないため、2012年以降もバトンとの契約継続を望んでいるようだ。しかし、バトン自身はフェラーリでレースをすることなく引退したとしても満足だと話している。
「まだ子供のころにはウィリアムズ、マクラーレン、そしてフェラーリの3チームにあこがれたものさ。これは、子供のころの夢をかなえるためにフェラーリで走る必要があるという意味ではないよ。成長するにつれて物事は変わってくるからね。僕は今満足しているし、もしここ(マクラーレン)でタイトルを獲得することができればさらに幸せだろうけどね」
バトンとの契約に関し、ウィットマーシュは次のように付け加えた。
「われわれはまさに今そのことについて話し合いをしているよ。私としては落ち着いて話し合いをすることが正しいことだと思っている。われわれはきっと今後何年も一緒にうまくやっていく道をさがせると思っている。それが私の望みだし、ジェンソンも同じであることを願うよ」