ブルーノ・セナ(ロータス・ルノーGP)の母親ビビアーニは、ブルーノは来年“ロータス”に生まれ変わる現在のチームに引き続き残留できるよう交渉を行っていると強調した。
セナとチームメートのビタリー・ペトロフ、今年のGP2(F1直下のカテゴリーでF1への登竜門のひとつと言われている)を制したロメ・グロジャン、そして2月のラリーで重傷を負い、現在もリハビリ中のロバート・クビサの4名が、ロータス・ルノーGPの2つのシートをめぐって争っているのは周知の事実だ。
だがロータス・ルノーGP代表のエリック・ブーリエは、クビサは来シーズンの序盤でレースに復帰する準備が整わないかもしれないと明かしている。その一方で、今週ペトロフは地元ロシアの報道機関にチームを痛烈に非難するコメントを発している。ペトロフによると、契約を結ぶ際、ロータス・ルノーGPは公の場でのチーム批判を禁ずる項目を設けていたとのこと。2012年の契約が残っているペトロフだが、今回の一件で契約が打ち切られる可能性もあったが、すでにチームに謝罪したことが明らかとなった。
「何が起こるか分からない世界だ。もし彼らが誰かを解雇してしまいたいと思っていれば、それに逆らうのは難しいよ」とペトロフは『Rossiya2(ロシア2)』に語った。
これらの事情のため、今季序盤からニック・ハイドフェルドの代わりにロータス・ルノーGPから参戦しているものの、苦戦を強いられているセナだが、2012年にグロジャンとペアを組むには適した人材のようだ。
3度の世界タイトルを獲得し、1994年にレース中の事故で他界した伝説的F1ドライバー、アイルトン・セナの姉でもあるビビアーニは『SporTV』局の番組『Linha de Chegada』に出演している際に「最初のレースの時、ブルーノはクルマのことを全く分かってなかった。今のF1はシーズン中のテストが禁止されているし、クルマは彼にとっては新しいものだったから、彼はクルマについて色々と学習している最中で、ブルーノのキャリアはやっと始まったところよ」と語った。
2012年に向けて、ビビアーニは自身の息子はロータス・ルノーGPと話し合いを重ねていると述べた。さらに「チームと契約について交渉をする準備は整っている」と明かし、ブルーノはほんの少し経験を積んだだけで期待を越える活躍をしているし、チームも彼には満足している」と付け加えた。