オーストラリアGPの代表を務めるロン・ウォーカーは、オーストラリアGPの将来を危ういものにしたとして、レース開催地メルボルンの市長を非難した。
ロバート・ドイル市長は『Herald Sun(ヘラルド・サン)』紙の日曜日版に、アルバート・パークでのレースはもはやビクトリア州の納税者にとって価値のないものになったと書いている。
ドイル市長は、「つむじまがり」のF1最高責任者バーニー・エクレストンが、オーストラリアの代わりにアジアか、石油産業によって資金の潤沢な中東へ開催地を移すだろうと述べた。
これに対し、ウォーカーは地元のラジオ局『3AW』で、「グランプリのような主要イベントに対して、重要都市の市長が公にこのようなことを言うとは残念なことだ」と語った。
レース開催のために年間5,000万ドル(約40億円)もの税金が投入されているとの批判については、物事の一面にすぎないとウォーカーは主張している。
「その一方では、1億6,000万ドル(約131億円)もの経済利益が上がっているんだ」
「ドイル氏のホテルやレストランにとっては、非常にいい商売になっている。それからもちろん、1年で1,800万ドル(約14億8,000万円)ほどの税収入がある。メルボルンにとっては巨大な収益だよ」
ドイル市長のコメントを受けてビクトリア州の新首相テッド・ベイリューは、F1開催契約を延長するのならば、5000万ドルになっている納税者の負担を軽減する必要があると語っていた。